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■レコ大の名誉を汚す芸能界大物の巨額脱税

 




 2月7日、東京地裁である裁判が開かれました。音楽業界で知らぬ者はいない大手プロダクション「ライジングプロダクション(現フリーゲートプロモーション)」元社長、平哲夫被告の初公判です。安室奈美恵やSPEEDのテレビ・広告等の出演決定権限を握っていた人物、といえばこの被告の大物ぶりがご理解いただけましょう。同被告は計11億8600万円を脱税したとして逮捕・起訴され、この日、その起訴事実を認めました。何と、脱税額だけでサラリーマンの平均生涯収入約3億円の4倍近い金額です。


 思い出したのが、昨年大晦日の「日本レコード大賞」でした。大晦日夜半のこととて、横臥し半睡しつつ眺めたテレビジョンには、大賞を受賞した浜崎あゆみ嬢が感涙しつつ歌う姿が映っておりました。かねて同嬢の麗しさの虜となっていた小生、うるると感動したものです。


 でもひとつ心配事もありました。「日本レコード大賞を受賞するのだと、マスコミ関係者をラスベガスに招待する大豪遊をした」。昨年11月の朝日新聞に、平被告の逮捕を憂う梨元勝氏がそう寄稿されていたのです。いえいえとんでもない、浜崎嬢のことではありません。四半世紀前、やはり小生が夢中だったピンク・レディーの時のことです。しかも「人気の衰えとともにプロダクションは倒産。彼女たちには自分のマンションすら残らなかった」と同氏は言うではありませんか。わが愛するピンク・レディーがそんな悲劇に遭っていたとは!


 翻って、平被告は最盛期には年間100億円を稼ぎ出した、とも梨元氏は指摘されます。その公判で東京地検は陳述しました。「元社長はこの資金を使って、所属タレントの興行が円滑に進むよう『裏社会』への工作資金に回したほか、友人への小遣いや貸付金、個人的な生活費に使った」と。


 そこで小生、考え込みました。レコ大は「日本作曲家協会」が主催、TBSが後援。つまりプロの作曲家諸氏が選考委員に名を連ねます。が「選考対象曲」は事前に決まっているとか。ちなみに「ライジング」の安室奈美恵嬢は96、97年と2年連続でレコ大を受賞しておられます。するていと「友人への小遣いや貸付金」の「友人」って一体誰なんじゃろうなあ、なんてヒマな小生は妄想が膨らみます。


 おっと閑話休題。今はただ、浜崎嬢が何年か後にピンク・レディーの轍を踏まぬよう、心から祈るばかりであります。合掌。

(AERA 2002年03月11日)





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